日本の文化
(工事中)
【文字】
文字の成立(字源)と変遷(移り変り)
世界の文字はすべて絵を起源としており、絵文字の代表的なものがメソポタミアのシュメール文字(楔形文字)・エジプトの象形文字・中国の甲骨文字であり、日本の文字は中国甲骨文字に強く影響を受けて発展したものです。
古事記・日本書紀以外に神話を伝える「古史古伝」に「神代文字」があったとされていたが、漢字渡来以前に日本固有文字は無かったとする説が一般的です。
その後、中国伝来の漢字は日本独自の変遷(万葉仮名・平かな・片かな・国字など)を経て現在に至っております。
漢字 | ひらがな | カタカナ | |
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成立 | |||
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変遷 | |||
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【古代歌謡】
詩歌のことば
詩吟では漢詩の他に、和歌(短歌)・俳句なども詠いますが、ともに日本の
万葉集 日本人の心の原点ともいうべき、現存する最古の壮大な和歌集
歌の性格 | 区分 | 名 称 | 内 容 |
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分類 | 長歌 短歌 仏足石歌 | 五・七を繰返し七音。殆どは反歌(短歌)を伴う 五・七・五・七・七の五句(三十一文字)和歌の主流 五・七・七(上三句)五・七・七(下三句) 五・七・五・七・七・七の六句。薬師寺仏足(一首のみ) | |
三大部立 | 雑歌 挽歌 | 宮廷儀礼・旅・自然を詠む公的な歌 男女が互いに交わす恋の歌 死者を悼む歌。葬送の際に歌われた | |
様式 | 想いを天然自然の物象よせて表現した相聞歌 直接的に感情を表現した歌 想いを自然の物象にたよえて表現した歌 旅先での想いを表現した歌。安全祈願の歌もある 東国地方の歌 北九州防衛の東国出身の兵士・家族の歌 |
第一部:巻一~巻十六 年代順に配し雑歌・相聞歌・挽歌に分類されている
第二部:巻十七~巻二十 大伴家持の記録的な要素が強く、内容分類はない
巻 | 内 容 ・ 例 歌 | ||
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第一 | 【内容】すべて雑歌。 春過ぎて夏来るらし白栲の衣乾したり天の香具山(持統天皇) | ||
第二 | 鴨山の磐根し枕ける我をかも知らにしと妹は待ちつつあらむ(柿本人麻呂) | ||
第三 | |||
第四 | |||
第五 | |||
第六 | |||
第七 | |||
第八 | |||
第九 | |||
第十 | |||
第十一 | |||
第十二 | |||
第十三 | |||
第十四 | |||
第十五 | |||
第十六 | |||
第十七 | |||
第十八 | |||
第十九 | |||
第二十 |
百人一首 美しい日本の民族遺産
【和歌】
いわゆる
●●●●● | ○○○○○○○ | ●●●●● | ○○○○○○○ | ○○○○○○○ |
発句(上の句) | 脇句(下の句) |
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契りきな かたみに袖を しばりつつ
末の松山 波越さじとは
歌枕地図 | ||
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西南部地方←画像拡大 | 東北部地方←画像拡大 | |
例歌 | ↓青文字の歌枕は画像表示ができます 末の松山:契りきなかたみに袖をしばりつつ末の松山波越さじとは(清原元輔) 白河の関:都をば霞とともに立ちしかど秋風ぞ吹く白河の関(能因法師) 勿来の関:吹く風を勿来の関と思へども道もせに散る山桜かな(源義家 ) 姥捨山:わが心なぐさめかねつ更科や姥捨山に照る月を見て(詠み人知らず) 筑波山:筑波嶺の峰より落つるみなの川恋ぞ積もりて淵となりぬる(陽成院) 田子の浦:田子の浦にうち出でて見れば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ(山部赤人) 箱根:箱根山双子の山を秋深み明け暮れ風に木の葉散り交ふ(曽根好忠) 小夜の中山:東路の小夜の中山なかなかに何しか人を思い初めけむ(紀友則) 不破の関:人住まぬ不破の関屋の板庇荒れにし後はただ秋の風(藤原良経) 近江の海:夕波千鳥汝が鳴けば情もしのにいにしへ思ほゆ(柿本人麻呂) 伊勢の海:伊勢の海の海人の釣縄うちはへて苦しとのみや思ひわたらむ(詠み人知らず) 八橋:から衣きつつなれにしつましあればはるばるきぬる旅をしぞ思う(在原業平) |
【俳句】
和歌の発句(上の句)から派生発展(連歌⇒俳諧⇒俳句)した形式
●●●●● | ○○○○○○○ | ●●●●● |
五 | 七 | 五 |
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五月雨の 降り残してや 光堂
新年 | 春 | 夏 | 秋 | 冬 | |
天文 | |||||
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地理 | |||||
時候 | |||||
人事 | |||||
動物 | |||||
植物 | |||||
例句 | 初春や けぶり立てるも世間むき(一茶) | 手枕に 身を愛すなりおぼろ月(蕪村) | 五月雨の 降り残してや光堂 (芭蕉) | 岩鼻や ここにも一人月の客 (去来) | 宇治橋の 神や茶の花咲くや姫 (宗因) |
【大和言葉】
日本には漢語と外来語の他に、日本人自身が育んできた生粋の「大和言葉」があります。知的で優雅な余韻を残す極めて美しいことばを大切に残し伝えたいものです。
※内容は 東邦出版㈱発行「日本の大和言葉を美しく話す(高橋こうじ 著)」より抜粋・転載させていただきました。
先ずは、唱歌「
夢は今もめぐりて 忘れがたき故郷
懐かしいこの歌は心に染みます、それは歌詞のすべてが大和言葉であることです。
場 面 | 大 和 言 葉 | |
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こ と ば | 解 説 | |
語らい 会話の場で自分の思いを口にするとき、適切な言葉を使って相手に解ってもらいます | こよなく | 度合いを強調したいときには、「このうえなく」よりも似合います。上品な香りがしますが使いすぎは禁物で、「とても」や「非常に」と云う。現代の若者で流行の「チョー」などは論外 |
恐れ入ります | 感謝の言葉「ありがとうございます」以外に、漢語の「恐縮です」より和やかに相手の心に染み入ります | |
もてなし 日本が誇るべき精神として注目を浴びている「おもてなし」。自分の趣味・生き方・相手への思いなどを丁寧・正直に表現し、両者の心の間で響き合うコミュニケーションです | お上がりください | 個人の家に客を招き入れるときには「どうぞ お上がりください」が一番、「お入りください」も立派な敬語ですが商店・会社・公衆便所などでも使われる |
ごゆるりと | 緊張している客にリラックスしてほしいと伝えたいときは、昔も今も「おくつろぎください」は日本人の心を癒す優しい言葉ですが、その前に一言つけるとすれば「ゆっくり」(時間)「ゆったり」(空間)はどちらも”ゆとり”を表わしますが、「ごゆるりと」はどんな場でも使える | |
手紙 「拝啓」「敬具」など畏まった言葉もさることながら、略式でも気持ちがこもった手紙が印象に残ります。 | 日ごろは何かと | 日常的な交流や仕事で関わる相手に対しては「日ごろは」を添えると和の手紙らしくなる |
お身体を お | よく使われる「時節柄ご自愛ください」もいいのですが、柔らかい響きのこの表現も使いましょう。「体」という文字を使わず「身体」と書いて”からだ”と読む習慣は国語の規則に反しますが、中高年への手紙では守ったほうが無難です。 | |
大勢の人前でスピーチやプレゼンをする時、大和言葉の接続詞や副詞句を用いて普段より明晰でインパクトのある言葉で語りかけるのは、とてもお洒落でかっこいいものです。 | まさしく | 言葉通り「まったく その通りです」「まさに」「まったく」を替えると上品な香りを帯びます。 |
なかんずく | 同じ性質や傾向を持つ事柄・事例を述べた後に「なかでも」に代えて使うと、きりっと引き締まった感じになります。「中に就くに」が変化した言葉と云われます。 | |
書置きやちょっとした報告は短文ですが、その一語一語が相手の心を波立たせます。 | 「だいたい」の意味ですが少し無責任な感じを与えるので、この「概ね」は格調高い言い方となります。 | |
遅ればせながら | 丁寧な謝罪が大げさでおかしい、かと言って何も言わないのもどうか・・・と迷った場合などに「少し遅れて ごめんなさい」と云う気持ちがじんわり相手に伝わります。もともとの意味は遅れて馳せ参じること | |
交じらい 人間関係は厄介で面倒なものですが角の立たない言い方で、小さい出会いも大切にしたいものです。 | 手を携える | 複数の人が手を取り合って進むということですが、目標に向かって皆で頑張るという文脈で使われ平等な社会への憧れを漂わせます。 |
折り合う | 両者の主張が対立したときに互いに譲り合って穏やかに話を纏めることですが、「妥協する」という言い方は主張を貫けなかったという負のイメージとなるが、この表現は立派な大人の対応をしたと云う感じになります。 | |
装い 相手の服装や出で立ちについては直接的な物言いは避け、和らげた表現を用いてエレガントな対応をしましょう。 | こざっぱり | 似た言葉の「垢抜けている」という言い方は洗練の度合いで清潔さについての言及ではありません。この表現は「派手さはないが清潔」な感じのときに用います。 |
味わい 最近は食材や料理を比較・格付けして「極上」「絶品」「ベストグルメ」といった言葉が踊っていますが、和の食文化を表すには日本固有の言葉がしっくりします | とろ火 | 煮物などを長く煮るときのごく弱い火加減のことで、小さな炎が揺れる様子を表す「とろとろ」から派生した言葉。鍋の中で静かにゆれる具材のイメージも重なり、調和のとれた穏やかな世界が浮かびます。 |
くどくない | テレビなどで「甘さ控えめでおいしい」という場面をよく見ますが、伝統的に「甘い」と「うまい」は双子のように使われてきたからです。甘い物を褒めるときには「甘さ」を肯定するのが基本で、そのうえで「くどくない」という言葉を足すことにしましょう。 | |
眺め 展望台やパノラマ写真からは得られない、自分の目で眺めた率直な感動をそのまま絵葉書などで伝えましょう | 名にし負う | 和歌に出てくる「有名な」という古い言葉で、日常会話では使われない。「名」は名称で「し」は強調助詞、「負う」は「背負う」の言葉で持っている・担っているの意味。こうした風雅な言葉をあえて使うことで、今の自分は普段と違う情緒と興奮を胸に旅をしているという巧みな一筆を添えた絵葉書などは独特の味わいがあり相手に伝わります。 |
山の | 「枕草子」の冒頭で有名です。山の稜線のことで遠くに見えている山々の上側の輪郭が空と接するという視覚的イメージがとても鮮やかな表現で美しい文章になります。 | |
学び 「まねる」から生まれた動詞と云われるが「学ぶ」には重みと深みを感じます。知識や技術が「自分の能力」になる変身です。 | 綴る | 元の意味は糸などを「つなぎ合わせる」ことで「書く」と比べより丁寧な作文のイメージが表現できます。「思い出を綴る」「悲しみを綴る」などのように詩情が漂い、大事な手紙などに似合う言葉です。 |
基本的には「模型」と同意ですが精巧・精緻というイメージはありません。「雛」は小さいことで語源は幼い鳥のヒーヒーという鳴き声だと言われています。実物より小さく作られたという点に注目した呼び方で「雛人形」「 | ||
そぞろ歩き 見慣れた処をぶらぶら歩くことは、平凡な人生の中で得られる幸せと感動です。 | 道すがら | 散歩は思案や思索の場にもなります。「散歩の途中で・・・」より「散歩の道すがら・・・」のほうが真剣に考えた」ことが伝わります。この言葉には「途中」だけでなく「道を歩く間じゅう」という意味もあるからです。 |
案内を「標識」や「看板」というとドライブをしているようですが「道標に従って」と言えば風情が生まれます。 | ||
生きもの 単なる動植物の名前ではなく、犬・猫・木々・草などと相思相愛のつもりで・・・ | 生きとし生けるもの | 「生きる」という言葉を変化させながら繰返し、間に「と」「し」という強調助詞を挟むことで「すべての生きもの」が表現され、より強く情感に働きかける力を持っています。犬・猫・鶯・鯉・蛙・鈴虫などこの分野ではほとんど漢語の進出を許していません。 |
たわわに実る | 穀物や果実の「豊作」ですがイメージがより鮮明に伝わるのは「たわむ」から生まれた言葉「たわわ」を使うと、重量感を表現して実りの多さが伝わります。 | |
思い 心理学や哲学の本には「存在」が思いを生むいう趣旨の説明が載っていますが、現実の私たちが抱く「思い」の複雑さ・不思議さに照らすとあまりに単純で解明には程遠い感じです。 | 胸に迫る | 「感動した」という言葉はほぼ全ての場面で使えますが、感動と一口に言っても実はいろいろな感じ方があるはずです。ぐっと来たなら「胸に迫る」・ずしんと来たなら「胸を打つ」・じわじわ来たなら「胸に染みる」など言い回しを使い分ける習慣を持ちたいものです。 |
送別会や解散式などで「振り返れば・・・」「思い起こせば・・・」という記憶を語る場面がありますが、真摯な反省の気持ちを述べたいときにふさわしいのは「今日までの自分を省みると・・・」「この十年を省みるとき・・・」といった言葉が、単なる過去ではなく過去の自分を見返る内省のイメージを伴う言葉がよいと思います。 | ||
時 大和言葉では現代的な時間の単位とは異なる尺度で時を表します。とらえ方ひとつで日々流れ行く時間に、新鮮さが生まれます。 | ひととき | もともと「 |
来し方行く末 | 「過去を踏まえ、未来を展望して・・・」という歳月の流れの表現ですが、過去・未来が抽象的な概念であるのに対し「来し方行く末」は人間の歩むイメージで深い感慨を覚えます。 | |
魂 日本人的精神の代表とも云える「八百万の神」への信仰。魂の存在を思うのは、いたって自然なことで人生への安らぎと希望をもたらすように思います。 | 神社の正面に張られている「 | |
縁起・前兆の意味で語源は「先触れ」。幸先の良いことがあると「よし! 頑張るぞ」という気持ちが湧いてきます。 |
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